なぜ人は薬物乱用するのか
薬物と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、やはり麻薬やドラッグですよね。
もちろん、それ以外にも薬物はあります。当たり前ですが処方箋や薬局の薬も薬物です。
そこで、最近こんな記事を見ました。
15年前までは風邪薬の乱用なんてなかったみたいですが、近年急激に若者の乱用が増えているようです。
かくいう私も数年前に経験したことがあるのですが、当時にはすでにSNSのいわゆる「病み」界隈では当たり前のようになっていました。若者の間では手軽にかつ合法的に入手できる市販薬や処方箋はドラッグや覚せい剤の代わりとして使われています。
普通に生きていれば日常のさりげない楽しみのほうが強いので依存したり乱用したりすることはないのですが、普段自分に価値は無いと自己批判している人にとって幻想の幸せでもこれ以上ないくらい楽しい経験になるのです。
市販薬でも量によっては記憶が飛んだりとかなりの効果があるのでさらに効能の高い処方箋は効き目も早く少しの量でもトリップでき、飲み物に睡眠薬を混ぜて判断力を低下させてレイプするなんて犯罪も増えてきているようです。
今や、トリップできる薬の情報はそこら中に蔓延していてその薬を手に入れるために病院と薬局を梯子している人もいます。
薬物を乱用する人は大抵、病院で不眠症だったり鬱だったりと診断がつくのでネットでどういう症状の時に何の処方箋が出されるか調べれば、最近こういう症状が出てきたと伝えればいいだけなので簡単に望みの薬を手に入れられます。
最初はちゃんと用法容量を守っていても、鬱などの精神疾患は薬で多少改善はすれどちゃんとしたカウンセリングなどのケアがない限り治ることはないので長期的な薬の服用とネットの情報によって乱用するようになるのではないかと思います。
特に睡眠薬などは、簡単に処方されるうえ酒に酔ったような酩酊感が味わえるため多くの人が乱用しています。
私の場合はそこまで強い睡眠薬ではありませんでしたが、ふわふわと漂うような浮遊感があり量によっては記憶が飛んでいたりと十分に薬物としての危険さがありました。
そして、薬物の怖いところと言えば、確実に未来が壊れることです。依存性がありじわじわと肉体的にも精神的にも社会的にもボロボロになります。
また、人間の体は耐性ができてしまうため最初は普段の容量に一錠増やすだけだったのに半年たつころには十何錠飲まないと効果を感じられなくなったりします。市販薬に限っては一錠に含まれる成分が制限されているのですぐに数十錠飲むようになります。
薬物乱用の背景にはいろいろあるとは思いますが、一つはネットで簡単に情報が手に入ること、そして支援がほとんどされていないことだと思います。
近年、若者の不安感は増々強くなり、精神疾患も増えていますが心理的な支援は全くされていません。
個人的に、処方箋や市販薬の薬物乱用は一種の自傷行為だと思っています。ドラッグや覚せい剤と違って、快楽に溺れるというより小さな幸せを感じたい人が依存するイメージです。人格を壊すとか目に見えて変化することがない分これからどんどん増えていくでしょう。
私の経験上、薬物乱用はきっかけがないとやめられません。
自分ではほかに生きることを楽しむ方法が見つからないからです。
一度はまってしまえば、抜けるのは困難なのでやらないことがなにより大切です。